温泉は好きですか?私は大好きです。
日本ではあまり一般的ではありませんが、ヨーロッパの温泉療法では「飲泉方」が常識です。温泉につかってリラックスするのも魅力的ですが、温泉に含まれる有効成分をからだに取り込んで、からだの中から元気になるのもまたひとつ温泉の魅力です。
温泉水を飲んで効率よく効果をあげる
日本では温泉といえば入浴が常識ですが、ドイツをはじめ、フランスやスイスなどヨーロッパ諸国では昔から温泉は入浴するよりも「飲泉」の方が盛んです。日本でも気軽に温泉水を飲める飲泉所が設置されているところもあります。一方、ヨーロッパでは医療を目的とした「飲泉療法」が確立されており、温泉場には本格的な飲泉のための施設が設置されているのが常識です。
では、なぜ温泉水を飲むことはからだに良いとされるのでしょう?
温泉水には、地下深くに滞留している間、長い年月をかけて溶け込んだミネラルが豊富に含まれています。そして、その中には、健康なからだに欠かせない有効な成分が存在しています。これらの有効成分は、入浴することで皮膚へまたは呼吸から取り込むこともできますが、飲泉に比べると微量です。飲泉では有効成分を直接体内に取り込むことができるので、効率的に効果を上げることができるのです。
泉質別の有効性と飲泉の注意点
温泉水には泉質によってさまざまな効果があります。胃腸炎などの消化器系に炎症がある場合にはアルカリ性の「単純温泉」が有効だったり、便秘がちな時には「二酸化炭素泉」が効果的だったりするので、症状別に泉質を選ぶ必要があります。
■泉質別の飲泉の有効性
「炭酸水素泉」 慢性胃炎をおさえる
「塩化物泉」 貧血・慢性便秘
「二酸化炭素泉」慢性便秘
「硫酸塩泉」 排泄を促し便秘解消、痛風、蕁麻疹
また、市販の温泉水は別として、温泉地で飲泉する場合は十分注意して摂取しなければなりません。いくつか注意点をあげてみます。
- 温泉水には、からだに有効な成分だけでなく、ヒ素など時に有害な成分が含まれていることもあります。
- 衛生的な面で飲料に適しているか、保健所の認可があることが前提です。
- 「禁忌症」にも注意が必要です。例えば、腎臓に疾患にあるひとは塩化物泉を飲んではいけないというように、症状によって飲泉を行ってはいけないものもあります。
これらを踏まえた上で、症状にあった泉質を選んで、適切な方法で適切な量を適切な時間に引用することが大切です。
まとめ
- ヨーロッパでは「飲泉療法」が確立されている
- 入浴より飲泉によって豊富な有効成分を取ることができる
- でも入浴も最高に気持ちいい
- 筆者の住む大分県は、日本一の「おんせん県」
- オススメは長湯温泉
- 中でも「ラムネ温泉」