先日、ピラティスのグループレッスン後にお客さんに言われたんです・・・
『股関節ってそんなに大事?』
なので、とりあえず「めっちゃ大事!」て返しますよね(笑)
まぁ身体で大事じゃないとこなんてないんですけど。
今回は、股関節周りで働く主な筋肉が動くことに関してどのように大切かをザックリ紹介します
(筋肉名称などは専門用語のまま書いてます、所々意味不明かもすみません)
目次
膝痛や腰痛やさまざまな身体の痛みは股関節で大体片付いちゃうんじゃないかな〜ってくらい(すみません、言い過ぎました)
そりゃ背中の痛みの原因が胸鎖乳突筋(←首あたりの筋肉ですね)だったりとかもちろん、色々ありますが、膝いた〜いとか腰いた〜いとか言ってる人は股関節ほんと動きません。そもそも動かない・・というのがどのくらいのものか、動いてない又は、動かせてない。ということ自体ご本人が気づいてないのですが・・・
・大きい腰の筋肉とかいて・・・
下肢や腰椎の動きに関わる(超)重要なインナーマッスル大腰筋
まず大腰筋の解剖は胸椎12番(椎体)・ 腰椎1~5番(椎体・横突起) を起始として、大腿骨の小転子ついています。
そして、大腰筋で大切なことは、 「体幹と下肢をつなぐ唯一の筋肉」ということです。その 筋肉の間に脊椎、仙腸関節、股関節が関節構造として関連することも大きなポイントです。そして大腰筋は他のインナーマッスル達を活動させるスイッチの様な役割があります。
大腰筋の機能を大きく分けると
1 股関節屈曲
2 骨盤の前傾
3 腰椎前湾
の3つがあります。
股関節を曲げる筋肉は大腰筋・腸骨筋・大腿直筋と3つあります。この中でメインで働くのが大腰筋で、次が腸骨筋、3番目が大腿直筋なのですが、3番手のはずの大腿直筋が出しゃばって股関節を曲げる動きのメインとして働いている方が多いです。(その原因はまたいつの日か)
大腰筋と強い関係にある筋肉達は横隔膜・内転筋群・ハムストリングスです。この辺は私のレッスンやパーソナルを受けた方はしつこいくらい聞いてると思います(こいつこれしか言わんな・・)くらいに。
大腰筋は身体の重心を通るので、重心のコントロールには 必要不可欠な筋肉です。 さらに横隔膜と筋連結しているため、大腰筋が機能的に働くことで横隔膜が機能的になり呼吸にも影響を与えます。
スポーツ選手は呼吸のリズムやコントロールでパフォーマンスが変わってきます。
・ハムちゃん
大腰筋の拮抗筋には、重要アクセル筋であるハムストリングスがあります。
アスリートが高いパフォーマンスを発揮するためには、股関節機能はもちろんのこと、この両筋が主動作筋として機能する必要があります。
※なぜ、ハムストリングスが大腰筋の拮抗筋なのかは、またの機会。
そしてアナトミートレインと言って、身体中に張り巡らされた筋・筋膜の網を通して、姿勢や動作の安定性がどのように得られていくかを路線図のように見立てて考える理論で「筋肉と筋肉の繋がり」がありまして、ハムストリングスでいうと、ハムストリングスは坐骨部では内転筋群との連結を持ちます。そしてハムストリングスを構成する筋の一つである 大腿二頭筋は膝窩筋、ヒラメ 筋、長腓骨筋へと筋連鎖していきます。膝窩筋、ヒラメ筋は後脛骨筋に連結し、後脛骨筋は足底で長腓骨筋と筋連鎖します。 そして体幹深部では、横隔膜と 筋連結を持っており、呼吸機能 へも影響を及ぼします(腹式呼吸の誘導)。 このように、大腰筋を働かせることによって、体幹・大腿・下 腿・足底のインナーマッスルの筋連鎖が優位に働くようになります。
・ハムちゃんはどっちと遊びたいの?
ハムストリングスは股関節と膝関節の二つの関節をまたいだ二関節筋です。
二関節筋はどちらの関節周りで働くかということが、運動能力を決する極めて重要な要素です。
ハムストリングスも膝周りで力んでしまうと、もっとも重要な股関節周りで有効に使えなくなってしまいます。
ハムストリングスが股関節周りで働くということは極めて重要です。
低い姿勢から立ち上がる、ジャンプする、前に向かってダッシュするなどの疾走運動をしたり、体当たりする時に最も活動しなければならない駆動筋は、このハムストリングスと大臀筋です。
しかし、単にハムストリングスが強いというだけではダメです。
よくスポーツ施設にある「レッグカール」というマシン。このレッグカールは膝関節周りでハムストリングスをバンバン使って鍛えるトレーニングなので行えば行うほど、脳がその働きを覚えてしまい、膝関節周りだけでしかハムストリングスを使えなくなってしまうことは、運動のパフォーマンスを向上させるどころか逆効果、となってしまいます。
・モモ4兄弟
そして、膝関節においてハムストリングスの拮抗する筋肉の大腿四頭筋、なぜかここを誰しもがこぞって鍛えようとしますが、「動く」という事において大腿四頭筋を主動として働かせてはいけないのです。(レッグエクステンションも鍛えるという意味ではあまりオススメしません個人的に・・・)
なぜ大腿四頭筋が力むといけないのか?それは大腿四頭筋がブレーキ筋の代表だからです。走っているときに、急に停止しようとすると、大腿四頭筋にギュッと大きな力が入るはずです。同様に下り坂に立って静止しているときも、大腿四頭筋に力を入れて身体が坂道を下って行かないようにブレーキをかけます。
このように、大腿四頭筋は身体にブレーキをかけ、止めるための筋肉なのです。
地面に足がついているときに、大腿直筋が働くと、膝関節は伸展方向に働き、身体を後退させる動きを作ってしまうのです。ということは、本人が動こうとしているにも関わらず、大腿直筋によりブレーキをかけてしまうことになります。
ときにはブレーキも必要ですので、その要素がゼロになったら困りますが、スポーツにおいては、本当に大腿四頭筋を使って止める場面は少ないです。
そもそものパフォーマンスの90%以上は、ハムストリングスや大殿筋の股関節周りの筋収縮による前方力が支えています。
この筋肉が肥大しているケースは骨が思うように動かせないと踏ん張って動くしかなくなり、結果としてこの筋肉が酷使されてしまいます。
なかには脚力をアップさせるため意識してこの筋肉を鍛えている人もいますが、ブレーキの筋肉なのですから、ここばかりが酷使されるということは、サイドブレーキを引いたままアクセルを踏んでるようなものです。サイドブレーキを引いたままでも車は動きますが、負担も大きく、燃費も決して良いものではありませんよね。全く鍛えなくても良いというよりは、あえてフォーカスを当て鍛えなくても、日常生活の中であったり、そのスポーツの練習の中で自然と鍛えられている筋肉なので無駄に鍛えなくてもよい筋肉というわけです。
じゃあケツは?ケツっ!てなりますが、股関節伸筋である大殿筋は骨盤の動きに強く影響するため体幹の安定に向かないんです。遠心性収縮が基本(ちょっと上で出てきたブレーキ時に)なので短縮位での動きを促すのは機能的ではなく反対にパフォーマンスを下げかねないのです。
・殿中でござる!
後は中殿筋も優位に働かせたくない部分の一つです。
中殿筋は鍛えすぎてしまうと、股関節と膝が外方向に引っ張られ、股関節がうまく使えず腰にある腰方形筋を無駄に緊張させ、腰に負担がかかる場合があります。
中殿筋を過度に鍛えすぎたことが原因で、股関節痛や腰痛、骨盤の歪みを引き起こす原因になるのです。
股関節まわりで言えば中殿筋や大腿直筋はなどは、日常生活の中で自然と鍛えられやすい場所でもあるしインナーマッスルをトレーニングすることで勝手に鍛えることのできる筋肉、いわば補助筋肉なのです。(マッスル系のコンテストにでるーてなりと別ですけど笑)
大腿四頭筋のところでも述べたように、スポーツ選手でも競技練習の中で自然と鍛えられるアウターマッスルはあえてフォーカスして特別に鍛えることは使いたい筋肉を抑えることにもなりかねません。その体幹トレーニング使うとこ間違ってるかも!??
体幹トレーニングと言っても優位に働かせたいインナーマッスルを鍛える正しい体幹トレーニングの実践をして行きましょう!!